Helix 3.50アップデートのOC-2モデル比較
11月4日にHelixのUpdateがありましたが、
ベーシストからは待望のOC-2モデルが追加されました。
今回はこちらについての比較を行ってみたいと思います。
詳細はいいからとりあえず音を聞きたい!という方は下の見出しから「OC-2 vs Boctaver」の節までどうぞ!
3.50アップデートの概要
詳細についてはリリースノートを見ていただければですが、
今回の個人的な注目ポイントは以下の通りです:
①キャビシミュの大幅なアップデート
エンジンのアップデートによりキャビシミュのDSP消費が大幅に削減されたようです。PolyPitch系などのDSP消費が高いエフェクトをパッチに入れている場合には、今回のアップデートで追加のエフェクトを組み込むことができそうですね。ただし、今まで実装されていたキャビが対応しているわけではなく、新規追加されたものに限られるとのこと(旧モデルについてはLegacy枠で管理)。
新規追加されたベースキャビは4つ:
-
Cab > 1x15 Ampeg B-15 (Single, Dual), 1×15″ Ampeg® B-15からキャプチャー
-
Cab > 2×15 Brute (Single, Dual), 2×15″ MESA/Boogie® 2×15 EVからキャプチャー
-
Cab > 4×10 Garden (Single, Dual), 4x10" Eden D410XLTからキャプチャー
-
Cab > 8x10 SVT AV (Single, Dual), 8×10″ Ampeg® SVT® (SVT-810AV Heritage Edition) からキャプチャー
②新しいエフェクトの追加
今回も新たに7つのエフェクトが追加されました。冒頭で伝えた通り、そのうちの一つにはBoss OC-2のモデルがありますが、それ以外は以下の通り:
- Distortion > Pillars OD (Mono, Stereo), Earthquaker Devices Plumes distortionがベース
- Distortion > Vital Dist (Mono, Stereo), Earthquaker Devices Life pedal (Amplitude side) がベース
- Distortion > Vital Boost (Mono, Stereo), Earthquaker Devices Life pedal (Magnitude side) がベース
- Modulation > 4-Voice Chorus (Mono, Stereo), Line 6 オリジナル
- Modulation > FlexoVibe (Mono, Stereo), Line 6 オリジナル
- Reverb > Dynamic Ambience (Mono, Stereo), Line 6オリジナル
Boss OC-2について
さて、本題であるOC-2の話に戻りたいと思います。
今回のアップデートで追加されたBoctaverのモデルとなるBoss OC-2は、
1982年に発売されたアナログエフェクトペダルです。
エフェクトの内容としてはとてもシンプルで、
Dryシグナルの1オクターブもしくは2オクターブ下の音を出力するというものです。
ノブの構成もドライ・1オクターブ下・2オクターブ下のそれぞれのボリュームノブのみと単純明快です。
ちなみにトラッキングについては単音のみの対応となります。そのため現代ではまずギタリストはこちらをわざわざ使うことはせず、和音に対応した後続モデルのOC-3やOC-5を手に取るかと思われます。
が、それはあくまでもギターの話。単音弾きがメインとなるベースにおいては子のエフェクターは今現在でもカルト的な人気を誇っています。
例えばSnarky PuppyのリーダーでもあるMichael LeagueはOC-2愛好家の中の一人で、代表曲Lingusの中で使用しています。
ではなぜOC-2は今でもベーシストの間では人気なのかというと、ずばり音が非常にシンセくさい音になるからです。
OC-2は他のオクターバーエフェクタ―と異なり、エフェクト音の味付けがかなり濃く、特にベースでは原音と全く異なる音が出力されます。それがシンセサイザーで作ったベース音(サイン波)に非常に似通っているのです。
廃版となった今も多くのメーカーがOC-2の音に似せたオクターバーペダルを開発していますが、正直どこもOC-2の音とはどこか異なるエフェクト音となっており、それゆえにOC-2の人気に拍車をかけているように思われます。(唯一、3 Leaf AudioのOctabvreはOC-2を凌駕するシンセ具合となっていますが、価格が倍近くするので、、、)
Line 6のBoctaver
そんな中でLine 6がついにOC-2のモデルを発表したことで、多くのベーシストが歓喜した(はずです)。
コントロールはOC-2と同じ3パラメーターで:
- –1 Oct—1オクターブ下の信号のレベルを設定します。
- –2 Oct—2オクターブ下の信号のレベルを設定します。
- Dry Level—ドライ・シグナルのレベルを設定します。
となっています。
Pitch系のエフェクトになるせいか、イメージ画像が紫の筐体のものになっているのが気になりますが、カラーリングまで寄せると権利上問題があるのでしょうか。。。
なお、当たり前ですがこちらについてはOC-2とは違いデジタル処理されたエフェクトになります。
OC-2 vs Boctaver
パラメーターなどは全く変わらないので、とりあえず動画を撮ってみました。
感想
Helixの開発スタッフもなかなか頑張って寄せてきたとは思うのですが、並べて聞いてみるとやはりOC-2には敵わないように思えます。
ただ、HX Stomp単体でも近い音が簡単に出せるようになったのは、セットアップや持ち運びのことを考えるとかなーりありがたいですね。また、トラッキングについてもBoctaverのハードウェア自体は最新といっても差し支えないためか、若干ですが精確になっている気がします。
ちなみにこれは余談ですが、今年になってBossから発売されたOC-5にもOC-2モードがあるらしいのでいつか試してみたいですね。
以上、簡単なモデル比較でした!!ではでは!
よろしければ下記バナーをクリックでご支援いただけると助かります!